2012年10月19日金曜日

ウチの子の話

子供ってゴミ収集車が好きですよね。

もうすぐ4歳の我が御子息も2歳前後には「シューシューシャ!シューシューシャ!」と
街中でパッカー車をみる度叫んでいました。
たった今もそう叫ぶ子とすれ違いました。
ちっちゃい男の子には共通の事なのでしょうか。

周りの乗用車と違うから好きなのか、その形が好きなのか、我が子はその問に最後まで答えないまま、「シューシューシャ!」 とは言ってくれなくなりました。

その答えが もし! もし後者ならなんと羨ましい事か。と 強く思います。。
その物の形の向こうに目的を見ず、その形だけを見られるなんて。

形と意味 形と機能 形と自分

高校生の時に見て強い衝撃を受けた H R Giger のゴミ収集車をモチーフに描かれた絵。
その時はただ衝撃でしたが、今であれば違う目線を持って見れます。

我が子はその形を見ていたんだ、と。
僕ももう一度、対象物をその形だけで、何も考えずにとらえることが出来れば。 と
本気で思うんです。







2012年10月17日水曜日

That's sick !!


009, originally uploaded by Sunrise cycles.


前回の投稿から、早一月半。。
一週間程度のような気がするのですが、それは間違いなんですね。
今年度も後半戦。背筋が凍る思いです。

その一月半の間、僕にとってたくさんのSunrise cycles 製車両が誕生しています。
つまりそれほどにこの場からはなれていた事になるのですが。。。(面目次第もございません。)
Flickrやその他SNSで紹介させて頂いた物もあわせて、時系列事に追ってこの場でご紹介していきたいと思います。







空井戸サイクル、無我店長さんにこの車両のお話を頂いたのは、今をさかのぼる事、一年と2ヶ月前。
高円寺駅前の歩道と私有地のギリギリの境に席を出す、オープンテラスの焼き鳥屋(というか大将)で一杯やるのが心地よい季節でした。

軽く、薄く、ここがこうで、そこがこうで。。
とても細かく、一台に関して完全に合致するツジツマがそこにあった事を印象深く覚えています。


そこから13ヶ月の長い時を経て出てきた車両。
その経緯を事細かに伝える事も、いつかはするのかもしれませんが、ココで言いたいのはそれではありません。
ええ、色々ありましたが。。笑

極端に薄く大径のダウンチューブ、
ISP用のΦ31.8のシートチューブ、
入り口のみの中通しのΦ31.8トップチューブ、
Φ19のシートステイ4本で構成されるリアバック、

コロンバスのLIFEとZONAのミックスで作っています。


完成重量7.7kg ペダル込み  お得意Wレバー仕様ではありますが、極端に軽量!!
自分で言うのもなんなんですが、Super Lightと呼ぶに相応しい一本に仕上がっていると思いました。

一本の完成度はホントに高く仕上がり、現時点での傑作である とすら思います。
きっとその状態にするために 僕自身に それぐらいの時間が必要だったのでしょう。


ですが、本当に重要 というか、単にスゴいと思うことは この車両のコンセプトを考えた人間がいる、ということです。

僕はそのコンセプトを入れる箱を作ったに過ぎません。
単位単価の高い素材で外枠を作って、それにリボンをぐるぐる巻きに巻いて。



思うに、企画無くして物は産まれません。 コンセプト無くして企画は成り立ちません。 
そして一本の理念無くして普遍のコンセプトは持てません。

空井戸さんは 今のこの二極化極まる日本において、自転車を自身のコンセプトで売れる数少ない人間でしょう。
正味、数回しか杯を交わしたことはありませんが、無我さんの理念がそれを可能にしているんだと勝手に思っています。
一つのモノにぴったり合う箱も、無限にモノを吸い込み続ける箱も、彼には考えられるのでしょう。



僕には無理かもしれません。
でもトライはしたいと思っています。

中身より高価な箱に何か意味があるのでしょうか。
空箱を渡されて、その箱がプレゼントだ。と言われて喜べる人間がどれほどいるでしょうか。

でも 「この箱に好きなモノを入れていい。」
そう言われて一つの箱を差し出されたらどうでしょう。
答えは違ってくると思います。

今の1x1な形態だからこそできる、今回のような事例を大変嬉しく思います。

この度はお話と長い時間を頂き、本当にありがとうございます。



この車両の概要は、空井戸サイクルさんのブログにてご紹介頂いております。

また細かいは写真は当Flickrにてご覧頂けます。


何度みても。。 That's sick!  ヤバいなぁ〜 と。。。
ええ、その日はBo99yさんとよく呑みましたよ。それはよく。




そして。。。

現在、この車両を叩き台としたSLロードフレームを企画中!!

通常価格よりちょっとお高めになりますが、良い一本になると思います。

次は赤く塗ろうかな〜 っと。


最後に商売気を出してみました〜。



2012年9月1日土曜日

Frame Maker


Frame Maker, originally uploaded by motionid.
東京は高円寺の端に今の店を構えて二回目の夏が過ぎようとしています。

ちょうど一年前の今頃、店の前をたまたま通った方が、僕と僕の店の写真を撮ってくれました。
とても本格的なクラシックカメラ?で、何とも雰囲気のある写真でした。

餅は餅屋 とはよく言ったものですが、僕はどんな餅を売っているのか。。
ちゃんと理解して事にあたらにゃあかんなぁ、と思う次第です。
(去年の)夏の思い出ってな話でした。


それはともかくショーンさん、かっこ良く撮って頂いてありがとうございました!

HPはこちら
う〜〜ん、自分の店じゃないみたいだ。

2012年8月31日金曜日

八月末日


IMG_0738, originally uploaded by Sunrise cycles.

です。
勝手ながら昨日まで三日間ほど夏休みを頂いておりました。
家族で旅行に出かけていた訳であります。

夢のような日々から戻ってみれば、東京でもきっちり同じ三日間が過ぎ、
結果として残ったのは、単に三日間サボったという事実のみ。。。
明日からはもう九月です。


そんなわけで、直接お話しする方にはお伝えしておりましたが、
九月より Sunrise cycles は 


月〜水・金・土曜日    高円寺店頭にて営業

木曜日     新宿区中落合 BYOB Factory にて営業

日曜・祝日   定休


営業時間   9:30 〜 17:30

その他、都合により店を外す場合あり。
お電話にてご確認ください。 
Sunrise cycles  03-6676-5869までどうぞ。



となります。
ややこしくて申し訳ありません。
よろしくお願い致します。



素晴らしい休みを過ごした事実は心の中に残ってるから、まぁいいか。
お財布の中身は確実に無くなりましたが。。。

2012年8月22日水曜日

その形が持つもの


P8204651, originally uploaded by Sunrise cycles.
今週も目出たく新しい一台が神戸へ旅立って行きました。

パールホワイトが眩しいシングルクロス。
作った僕が言うのはなんですが、
この一台について多くを語るほうが無粋な気すらしてしまいます。
それほどにその立ち振る舞いは、見る者に完成された物の空気を感じさせます。
(自画自賛というやつです。)

この車両のオーナー様に初めてお会いしたのは今から5年前、
当時勤めていた横浜のとある自転車店でのことでした。
当時 僕が企画していたシングルミニをご覧になりにお越しくださいました。

そして昨年末、そこにいるのは僕とは知らず、オーナー様はSunrise cyclesの店頭へ。
5年前のように再度、僕が考え作る自転車をご覧になりに来られたのでした。

オーナー様は僕の車両に「足を運ぶに値する」と思える何かを見出して下さったわけです。
しかもニ度も!


同じ人間が作っているのだから、あってもおかしくないことかもしれませんが、こんな嬉しい事はありません。
オーナー様の中で僕の車両は僕を凌駕し、その存在を自らのものにしたわけです。


オーダーから本当に長い時間を頂きました。
ありがとうございました。

この車両が手元に届き、その車両がある事が当たり前になった後、
オーナー様が自転車という言葉を聞いて頭に浮かぶものは、この車両のイメージである事を切に願います。
Sunrise cycles製であるとか、そんな事はどうでもいいので、
完成された細部が作る、完成された全体像であることを願います。


B様、この度はお話を頂き誠にありがとうございました。

オーダーを頂く場を作って下さった方々も本当にありがとうございました。

今回の車両の詳細はこちらからご覧頂けます。



当Sunrise cycles では販売形態(フレームのみ、完成車、または部分的に組立て等)を問わず オーダーをお受けしております。
フレームのオーダーと合わせて、部品の取り寄せ・組み付けなどお気軽にご相談下さい。
皆様からのお問い合わせ、ご相談をお待ちしております。

Sunrise cycles  Frame ¥157,500~

2012年8月17日金曜日

Square


IMG_0519, originally uploaded by Sunrise cycles.

前々から好きで色々な国のビルダーさんのFlickrを見ます。

コレこうするんだ、とか こうなってんのか、とか、
自分自身のフレームへのアイディアのためでもある と言いながら ついつい見てしまいます。

最近その写真が四角い!!(正方形)
インスタグラムからのリンクなのでしょうが、本当に多くなった気がします。

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、最近僕自身も撮り溜めたインスタ画像をフリッカーに上げています。

でもなんか違う って思うのは僕だけでしょうか。。
違和感のようなものを感じます。

だから何だって訳じゃありませんが、写真のみのSNSが好きです。
って話でした。

2012年8月15日水曜日

ボリュ〜ミ〜


P7214598, originally uploaded by Sunrise cycles.
いきなり本題ではありますが、
先日、恐れ多くも細山製作所製の車両を改造させて頂く機会に恵まれました。

内容は「26”のMTBからいわゆる”FatBike” 、26"の4.0"タイヤの車両へ」 というもの。
18年前のフレームを 今、最も旬(と感じている)のカテゴリーへ脱皮!! させることでした。

フォークは新しくSURLYのパグ用100mmエンドのものを用意し、
フレームはBBと後三角を入れ替える、 という作業。
書く事は容易いですが、その流れの中で本当に多くの勉強をさせて頂きました。

完成後 車両とオーナー様は北海道で開かれたSurly FarBike Meetingへ。
(その模様はこちら。オーナー様のブログより)
広大な北の土地に4”タイヤの怒号が響き渡った事でしょう。



残念ながら現在 当方で行えるこういった改造は 鉄フレームにおいてのみ でございます。
しかし素材が何であれ、物に再度息吹を吹き込めるということは素晴らしい事ですね。

この度はお話を頂き、本当にありがとうございました!



ところで。。。
今回のSurlyツアーでお披露目されていた29 x 3.0"タイヤ。
発売が待ち遠しい!!

2012年8月14日火曜日

Anywhere in Japan


Anywhere in Japan, originally uploaded by Sunrise cycles.
猿先月末、もとい。 去る先月末、ワークショップモンキーの御店主、今泉さんにご自身のお膝元である”猿山”へお連れ頂きました。

僕としては関西を離れて以来、本当に久しぶりに山道を自転車で走る事になった訳であります。

写真は上りきった上での一枚。
山と海で出来ている日本では、きっと色々なところにこういった景色が広がっているのだと思います。

ですが自分で上り、立った先のこの景色はまるで無二のように思いました。

気をかけて頂いていた、新中野のBicycle inn Bean'sさんの閉店など、
前を向いて歩く事すら なかなかに難しいと思えてしまう事の多かった最近。

この場に立てたことが 考えや方法を変えてみるとても良いきっかけとなりました。
きっとそういった場は 思い一つで目の前に広がるのでしょうね。

今泉さん、増田さん、本当にありがとうございました!





そひて。。 長らく閲覧できなくなっていた当HPが復活しました!
ちょっとしたギャラリーページも追加しております。


www.sunrise-cycles.com

よりご覧頂けます。
大変ご迷惑をおかけ致しました。

2012年7月12日木曜日

N's CX


N's CX, originally uploaded by Sunrise cycles.

大阪 Movementさんに納めさせて頂いたN様のCX車が完成した模様!

アイボリーの車両にシルバーのパーツが品良くまとまっておりますね。
ゴールドのチェーンと、バーテープと柄を合わせたサドルもポイントになっていてキュート!

センス良く組上げて頂いてありがとうございます!


オーナーのN様、Movement の皆様、この度はお話を頂き誠にありがとうございました!


今 お話を頂けたら今シーズンには間に合うはず。。
皆様もハンドメイドの車両でCX、如何ですか??
(消費税が上がる前に。。。 増税反対!!)

Sunrise CX Frame ¥157,500〜

2012年6月21日木曜日

For Women な車両のご紹介

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Sunrise 26" Mixte , a set on Flickr.
先日、大阪Movementさんブログでご紹介頂いた、Sunrise cycles 26" Mixte 。
塗装&組み立て前の写真が出てきましたので、こちらでもご紹介させて頂きました!

まずはそのルックス!
最大26”x1.95"のタイヤを飲込むワイドクリアランスを有し、かつそれでもフェンダーを装着可能。
フェンダーダボはシートステイ、フォーク足、コラム、ブリッジと全て裏側に設けられ、外からボルトの頭が見える事はありません。(チェーンガイド取り付けも然り)

トラックエンドのフェンダー付き、一番の難点はRホイールにフェンダーのアールが沿わない事。
これをチェーンステイブリッジに取り付けたボルトとスプリングで位置の調整を可能にしてあります。

ダブルトップ&シックスバックのトラディショナルな車影の中にも、
オーバーアヘッドのヘッド規格と、トップの接合箇所にベントチューブで装飾を配することで、ネオレトロな印象を表現してみました。
写真では判断が難しいですが、Rカンチブレーキのアウター受けはトップチューブの補強の間にアジャスターが組み込まれる仕組み。

Rディレイラーハンガー付きトラックエンドはオプション扱いで、どんな車両でも装備可能です(+¥5,250-)。
加えてこの車両はSURLYのCross-Checkに見るような132.5mmエンド幅を採用しており、
エンド形状と合わせたら、ほぼどんな変速規格にも対応することが出来ます。


26" x 1.5" を前提に設計されたそのジオメトリーは、低速域でも直進性が良いよう低重心且つロングホイールベース。
もちろん小柄なオーナー様(150cm前半)に合わせて仮想トップはコンパクトな設計です。


今回キャリアの取り付けは想定せず。でしたが、
キャリアも作って、かわいいRipa製パニアを付ければもっと完成度が上がるでしょうね^^

ざくっと、急ぎ足にだけでもそんな感じ。
ぜひ店頭で現車を! って分けにはいきませんが、街中で見かけられたらじっと目を凝らしてください。 不審がられない程度に。w。


一台の完成車になって(どんな物でもそうかも知れませんが)使い方次第では、一生使えるかもしれない車両になったと自負しています。

何より乗る気がなくなる事の無い車両 になってくれたかな? 
と思う次第であり、加えて何よりそれを望みます。


オーナー様、Bicycle Studio Movemennt 寒川様、堀様、高橋様。
この度はお話を頂き、まことにありがとうございました。


今日も  余談

”コミューター” って言葉が大好きです。 この車両もそのカテゴリーに入ると思いますが、
大好き というよりも、僕が望む自転車の在り方を最も的確に捉えた言葉だな〜。 と思います。

Levi's と Cherubimさんのコラボモデルの黒い車両が、あまりにもセンセーショナルだったことは記憶に新しいところですが、
この、「Commuter」って = 「通勤客」 って意味ですよね?

誰もが彼も、その日自転車に乗るシチュエーションを選べる訳ではありません。
多くの方が通勤や通学で毎日、自身の同じ行程をほぼ同じ時間をかけて移動します。

でも 早く行くか、ゆっくり行くか。
晴れしか乗らないか、槍が降ろうが乗るか。
そもそも自転車に乗るのか、乗らないのか。

それを自身で選ぶ事は可能です。

人それぞれのUseから来るNeedを形にした物。
それがコミューターという言葉が指す自転車、フレームなんだと思うのです。

そして エンドユーザーさんの一人一人にそれが可能なのは、他ならぬ私達だと思う訳です。


因に現在、このディテールのミキスト車は、¥220,000〜 となるでしょうか。 手が込みますので。。。

詳しくは是非お問い合わせを。
お待ちしております。

2012年6月20日水曜日

完成! と いつ思うか。


2012.06.19 020, originally uploaded by Sunrise cycles.
先月末に空井戸サイクルさんに納品させて頂いたビッグロード(TT590mm!!)。

無事塗装から帰ってきたようです。
そして昨日、嵐の中で組み立てが完了した模様!

抹茶オレのごとく何とも日本的な印象。
とてもすきです。
塗り分けられたヘッド廻りのラグフィレットが、個性ある車両である事を強調していますね。
にしてもハイスペックなパーツ群。。 オーナー様のフレームに対する思いが伝わるようです。 
オーナー様、本当にありがとうございました!


今回、当Sunrise cycles は空井戸サイクル様のご依頼でフレームのみ作らせて頂きました。
塗装はお馴染み、大阪のミルキーウェイ様。
組立・お渡しはもちろん、空井戸サイクル無我店長の手によるもの。


つまり、僕にとっての「完成」は、フレームを作りきった時 でした。
たぶん、ミルキーさんにとっては届いたフレームを塗りきった時。
おそらく、空井戸さんにとっては動く一台の完車となった時。
よく知り、意識を分かち合える間柄であれば分業というよりも、役割分担と言えるのではないか。 最近になってそう思います。

しかしながらもちろん、車両として完結するのは きっとオーナー様の手に渡った瞬間である。のでしょう。

今回のごとく、塗装の企画や組み立てのスペックなどを決めず、自分で動く形に一台を完成させない時
僕はその完成、その「そう来たか!!」を、まるでクリスマスの朝の如く楽しみに待つのです。


Sunrise cyclesの車両が オーナー様的サンライズ製車両であることは常ですが、
今回は空井戸的サンライズ車両でもあるんですね。 (通常オプション扱いのWレバー台座付きだったり)

何にしろかっこいいな〜。



余談

かなり先の夢として、いつか塗装が出来るようになりたい。。
でも出来るようになると塗装屋帰りの箱を開ける、あのドキドキワクワクハラハラ感は無くなるのでしょうか。。
いろんな意味で西尾巨匠に期待大!!

2012年6月14日木曜日

What you want


P5264116, originally uploaded by Sunrise cycles.

と 聞いて思い出されるのは「小山田圭吾の歌」 です。

ですが、聞きたい事は僕も同じです。
ので I use , I need , I want.  その線上にあるフレームを Cause、 I make(not build). するだけです。

てなことです。
最後に有るのは夜警の如く「自身の意識より」出た物であってほしいですね^^

2012年5月8日火曜日

Why hello there


, originally uploaded by Sunrise cycles.
昔から親の世代を羨ましく思います。
世代というか学生運動という存在を羨ましく思います。

もちろん詳しくその実情を知る訳ではありませんので単にイメージとして ですが、
「皆が無条件に情熱を傾けられ、消費できる」フィールドがあったこと。
その事が羨ましくてなりません。

「生きるに意味無し どう生きるかのみ」 浮浪雲の中で一番好きな台詞ですが、
今の僕達(今年で31歳)では その「どう」すら極端に前向きに探さなければ
スタートラインにも立てないように感じます。
ちょっと横を向けばそこにあったのでしょうか。

そりゃ もちろんその頃かて、そうだったのかも知れませんが、
交流のためのツールが今ほど無い時代、人と人が向かい合い、酒を呑み、意識を同じくする。
三現主義はもっと広く浸透した意識だったように思えてなりません。
物(現物)はもっと大きな存在だったように思えてなりません。

モニター越しに誰かに、「それを見てみよう、やってみよう」 と思ってもらう事がこれほど難しいか。。
今更ながらに思い、その横で自分にとっての学生運動は自転車である。
と言い聞かす今日この頃です。


因に、当Sunrise cyclesの赤い色はポルコのサボイアから来ています。
今年以降、当フレームの塗装は 

この赤は価格に込み。 それ以外のカラーは全て別チャージ  

とさせて頂きます。 ご了承下さい。
よろしくお願い致します。

2012年5月4日金曜日

New!!


IMG_0385, originally uploaded by Sunrise cycles.

「おニュー」

何ともいい響き。
新しい物を手にするのも、新しい事を始めるのも。
そりゃ、「お」も付けたくなりますね。

この目の前にある物を 企画したくて、形にしたくて 躍起になってきたのは 一体いつからでしょうか。

4年前からのような気もするし、昨日からの事のようにも思います。
過ぎた過程を頭の中から吹き飛ばしてしまうほどに、今 見るこの景色が僕達にとっては絶対的に思えます。

未だにこの化け物のようなフィクスチャーが目の前に横たわっているという事実が信じられません。
これほどに高品質な物を作ることなんて、僕一人では今後十年かけても到底到達できない高みにあると感じます。

「一人で一つのプロダクトを0から100まで完成させたい!」 そう考え、今のSunrise cyclesを始めた僕が思った事は、一人で海に潜る草薙素子の気持ちそのものでした。

「もしかしたら希望」
それを信じるしか光など無かったように思います。

そして皮肉な事に(?)一人になってから
所属や業種の違いを超え チームで動ける事の素晴らしさを、
今回のBYOB Fac.のオープンを機に 本当に多くの人々に教えてもらいました。

このフィクスチャーはまさにそのことの象徴であり、僕たちが目指すイメージの具現化への第一歩であるのです。


「もしかしたら希望」

それは今でも変わらず、もし が 必ず はおろか 多分 にすら変化はしていません。
が、これを作る事を夢見た時は確かに過ぎ、それが形となって今 必ず そこにあります。

いつか もし が 多分 ぐらいでいいからなればな。
と思うのです。



このフレームジグは Sunrise cycles と Kaostem production との共同製作品です。

Kaostemのお二人、あなた方には感謝してもしつくせません。
本当にありがとうございます。
これからの長丁場を共に乗り切っていきたい。 そう思っています。
今後ともよろしくでございます。

2012年4月2日月曜日

シャワー!!


P4013377, originally uploaded by Sunrise cycles.

これを書いている24時間前BYOB Factory Tokyo では雨が降っていました。
スパークリングワインの雨が。。。 工場の中なのに。

昨日のオープンパーティーでは予想以上の盛況ぶりに、スタッフ一同驚きを隠せませんでした。
お越し頂いた皆様、貴重なお時間を僕達のために割いて頂き本当にありがとうございました。


友人知人はもとより、この場に興味を持って頂いた多くの方にご来場頂きました。
同業の皆様のお顔もちらほら。。 遥か500km先にいるはずのお顔も昨日はここに。
同じものを飯の種にしておられる方々に評価して頂けることに、今後の発展を期待せずにはいられません。

ロードにディスク。
時勢から言うならば僕達の挑戦はまさにそれです。
他の人がそうと限らない事は承知の上ですが、僕達には必要です。
新しい意識が、形が、概念が!

共に新天地に立つ事を楽しみにしています。



BYOB Factory Tokyo のオープンに伴い、高円寺 Sunrise cycles の営業時間が変更されます。

営業日 

月、水、木曜日   9:00 ~ 22:00 BYOB Factory Tokyo にて営業

火、金、土曜日   9:30 ~ 17:00 Sunrise cycles にて営業

日、祝日定休


ややこしい営業形態で申し訳ございません。
ご迷惑をおかけ致しますが、どうかご理解のほどをよろしくお願い致します。

2012年3月29日木曜日

BYOB Factory Tokyo オープンパーティーのご案内


BYOB, originally uploaded by Sunrise cycles.


真新しい一枚のTシャツ。
僕達と共にBYOB Facを主催する、ボギーこと、萩山貴浩氏製作のBYOB Tシャツです。

4月1日、日本初の自転車フレームビルディングのためのレンタルスペース、
” BYOB Factory Tokyo ” がオープン致します。

つきましては、同日ささやかではございますがオープン記念パーティーを催したいと存じます。

概要は下記、、、


BYOB Factory Tokyo オープン記念

日時: 2012年4月1日  14:00〜Midnight

場所:〒161-0032 東京都新宿区中落合3-29-5 1F

お問い合わせ:03-6908-3934

メール:byob.factory@gmail.com

FaceBook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100003366895449

参加無料





現在、最後の現場作りが進行中。


「自身の手で自転車を作るための場所」
ここで遅ればせながら、簡単にココのシステムをご紹介致します。

自転車のフレームをお作りになりたい方ならどなたでもご利用頂けるレンタルスペース。
大まかなアウトラインに乗っ取り、希望の車種、サイズのフレームをお作り頂けます。

そのための設備やフレームの材料をご提供するのが僕達の役目です。
現場には国内有名メーカーに勤務した経験のある管理人が常駐し、皆様をサポート致します。現場では同時に3人の方のフレーム製作が可能となっています。(※進行状況により異なります)


ご利用金額

一日利用 9:00 ~ 17:45 (13:00~13:45の休憩時間含む) ・・・ ¥12,600-

夜間利用 18:00 ~ 22:00 ・・・ ¥6,300-


初回のお申し込み時に五日間分の利用料(¥63,000-)をお支払い頂きます。

実際の製作をスタートされる際に、フレーム部品代( ¥26,250〜 車種や仕様により異なります)をお支払い頂きます。
フレーム部品は取り寄せになる場合がございます。 ご了承下さい。

ご利用のご予約は前日までの受付とさせて頂きます。


工法

現在のところ、フレームの作り方はラグ工法、フィレットブレイズ工法の2通りからお選び頂けます。
(TIG溶接での製作はできません)

もちろん個人差はありますが、一本のフレームを製作するのには1〜2週間程度が必要となります。
六日目以降からは必要に応じて一日ごとのお支払いとなります。


設備

フレームジグ x 1、定盤設備 x 1、旋盤 x 1、横フライス x 1、ボール盤 x 1、万力x 3、その他一般工具、自転車専用工具


塗装

提携の自転車専門塗装業者様により、高品質な塗装が可能。 単色 ¥21,000〜 (送料別途)

塗装後、フレームへのパーツ組み付けもご自身の手で行えます。
必要なパーツのご注文も併せてお受けしております。



さあ、ザッと早足で製作スタートから仕上がりまでの概要をお伝えしてきました。

いかがですか? この場所では誰にでも、あなたにも Build Your Own Bikes  そのチャンスがあります。
自分で作った自転車に乗る喜びを一人でも多くの方に味わって頂きたく思います。

BYOBで使用するオリジナルジグの製作元にして、皆様より一足先に自分製のフレームに乗る
Kaostem Production のお二人のフレーム製作の模様もぜひご覧下さい。
う〜〜ん、、 楽しんでらっしゃいます。


もともとフレーム製作にご興味がお有りの方はもとより、
これを読んで興味を持って頂いた方、そうでもないけどとりあえず見てやっても良いよ という方は、
4月1日  中落合 BYOB Factory Tokyo のオープン記念に、ぜひ足をお運び下さい。

より多くの人々に、日本における新しい意識を、考えを、その形をご覧頂けたらと思います。

皆様是非お誘い合わせの上、お越し下さい。
お会いするのを僕達皆、楽しみにしています。




最後に、趣旨にご賛同頂きました多くのスポンサー様、本当にありがとうございます。
皆様のお陰で僕達はココに立つ事ができました。 心よりお礼申し上げます。
その他関係者の皆様や応援して頂いた多くの方々、本当にありがとうございます。

多くの方々と共にフレームビルディングの新しい未来を覗ける事が幸せでなりません。
これからも共に邁進していきたく思います。





BYOB Factory Tokyo

Sunrise cycles

Kaostem Production

Takahiro " Bo99y" Hagiyama

2012年3月16日金曜日

ありがとう!


ありがとう!, originally uploaded by Sunrise cycles.

久方ぶりのブログ更新になってしまいました。
このような内容である事が残念でなりません。



本当に急な用での帰京となったこの二日間。
多くの人にお世話になり、京都で自転車に携わる方々の繋がりの強さを痛感させられました。
また自分がその端っこにいられることを嬉しく思いました。

ここ最近、僕は京都に自転車を持って行っておりません。
いつもいつも空井戸サイクル 無我さんのところで車両をお借りするという、専用レンタサイクルを持ったかのような優雅な帰京スタイルをとっています。

今回も、一日かけて京都をまわるにあたり空井戸 無我さん企画のEBS製車両、ボッカを使わせて頂きました。http://karaido.exblog.jp/
ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、僕はこういったオフィシャルの場でココ製の製品についてああだ、こうだと言う立場にはありません。

が!このボッカ。 無我さんの強すぎる思いがこもったこの一台は特筆すべきものだと、
製作者の眼力以上に乗る行為そのものから感じさせられ紹介させてもらいました。

自転車において数字は当然重要なもので、そこから暗号のように製作者の意図を汲み、その形の意味に想いを馳せる。
それが通常の自転車に対する接し方だと思っていました。

が この車両においてはそんな御託は一切必要ありませんでした。
乗り出した瞬間に車両は自分の手足となっていました。
極論をいえば必要なものはポジションなどではなく、乗り出すことそのものでした。
数字で見る。僕はわからないから理解しようとしていたのだな、と。

もちろん、その後ろには無我さんの経験からの確かな数字取りがあり、今この車両が必要なのだ、と云う強い使命感があるのは理解していますが、僕達はただそれを享受すればよいだけです。

正にAwesome work 皆様も人馬一体の優雅なひと時をこの車両と共にいかがでしょう。
オススメです。



なんて文面にしようと考えながら、京の街を走りました。

彼の暮らした街を。
彼が走った何万分の一にも満たない距離だけど。


[京都には無我さんとタクヤさんがいる。だから京都が好きなんだ。]

そこに変わらずいる事が誰かの支えになる。
彼に教えてもらった一番重要なことに思います。

東京は君がいるから面白かったのに。

僕が次彼に会うのが何十年後か何年後か何日後か何秒後か、
神ならぬ僕には知れませんが、また共に酒を飲む時を楽しみにしています。

イクオ師匠、お世話になりました。
本当にありがとう。

ご冥福を。