2017年5月29日月曜日

がんばって軽いフレームにしようとした際の苦労話 的な。

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先日、子供が図鑑が欲しいと言い出しまして、本屋さんで手始めに動物(哺乳類)の図鑑を買いました。
夜な夜な一緒に読んでおりますが、なかなかどうして面白いですね。
なぜか分類のトップは単孔目、カモノハシ目からスタートでした。
カモノハシは糞、尿、出産と一つの孔からするから単孔目 とのことで、知ってはいましたがしかし奇妙な話ですね。
便利なのか不便なのか。
なんにしろ特殊なのはうらやましい。


というわけで今日は穴の話です。
外からは見えませんが、自転車のフレームにも穴は開いています。
作り方によって数場所は様々ですが、いずれにしろ残念ながらカモノハシのように一つではありません。
一つだと楽でいいのですが。

鉄フレームの多くは塗装前に液体の酸にぶち込んで錆を落とすのですが、管形状の素材が空気を閉じ込めてしまわないように素材がかぶさり蓋がされてしまう箇所に水抜き穴を開けます。
液体を逃す穴ですから最低二つ開けます。

素材が蓋をしてしまう箇所。。
具体的には

TT/DTがHTにかぶる箇所
DTがBBにかぶる箇所
TTがSTにかぶる箇所
CSがBBにかぶる箇所
SSがSTにかぶる箇所(ファストバックのSSなら)

ですが、上記でわかるようにかぶさる側には肉厚な箇所が多くあります。

HT 1.0~1.5t
BB 1.0~2.0t
ST 1.2~2.0t

と他の素材(0.8t前後)と比べるとだいぶ厚みがあります。
当然厚い素材は単位重量が重いので、完成するフレームも重くなるわけです。

そんなわけで 厚い箇所への水抜き穴開け=外には見えない軽量化 ということになります。

「じゃあ!」と言って、かぶる箇所全部を穴にすれば良いかというとそういうわけでもなく、BBシェルもヘッドチューブも短くとも一本の管ですから、大幅に形状が変わると管でなくなり、いろいろ問題が出る ということになるようです。
僕も、乗っててではないのが不幸中の幸いですが、失敗がありました。
(ひょうたん型に穴が開いたBBシェルをBBクランプの定盤に乗せた際、縦にグシャッと潰れたことがあります。)

形と役割を保った上で可能な限り軽くしたい。
そんなジレンマが穴あけにはあるんだと思います。

あなたもお持ちのラグレスフレームの裏側を覗かれてみてははいかがでしょうか。
そのフレームを作った人の本気度合い(気まぐれ度合い?)が穴の開け方でわかるかもしれません。






どうでもいいですが、
なぞなぞで 『人体で一番が多い穴は?』 と聞いて、答えが『毛穴』 ってめちゃくちゃ気持ち悪くないですか。



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